我が家の猫も高齢になってきて、そろそろ介護のことも考えなきゃいけないけど、どんな準備をすればいいかわからない
そんな不安を抱えた飼い主さんは多いのではないでしょうか?
私も最初の猫の時はどうしたらいいかわからず本を読みあさりました。
そんな老猫介護について不安な飼い主さんのためにこの記事では老猫介護の基本について解説していきます。
老猫の基本的な介護方法
老猫の介護で必要なもの
飼い主さんの介護の負担を減らすコツ
この記事を読むことで老猫に対する知識がつき、
愛猫の老後の生活をちゃんと準備できるようになります。
少しでも介護の不安を取り除きたい飼い主さんは、ぜひこの記事を参考にして、早めに準備をしてあげてくださいね。
老猫介護の初心者向け基本ガイド
老猫の介護はいつから?
猫の老化は一般的に7歳くらいからはじまります。
10歳頃からは段差が登れなくなったり、寝る時間がかなり多くなったりと老化が目に見えてわかるように。
個体差にもよりますが老猫の介護は、
一般的に15歳以上から始まると言われています。
介護の必要のない子もいますが、7歳を超えてからはいつも以上に注意を払いましょう。
健康な毎日を送れるように生活環境を整えてあげてください。
※中高年期の猫の特徴や老猫に適した環境整備の方法については、こちらの記事で詳しく解説していますのでぜひこちらも参考にしてください。>>老猫って何歳から?老後の注意点と愛猫のためにやってあげたい3つのこと
老猫の介護ポイント
猫は自立心が強く、依存傾向の少ない子が多いので、動けなくなるまで過度の補助は必要ありません。
自分でやりたいと思う気持ちを尊重し、猫だけではできないことだけをそっと手助けしてあげましょう。
猫への過度な手助けをすることは猫のプライドを傷つけてしまいます。
排泄の粗相などもこっそりと片付けてあげてくださいね。
老猫の基本的な7つの介護方法
食事編
自力で立って食事を取れる場合
食事を床に置いただけの状態では頭を深く下げなければならないため、足腰に負担がかかります。
市販されているものや手作りの食器代を利用して食べやすい高さに食器を置いてあげましょう。
寝たきりの場合
手からあげたり、シリンジを使用します。
寝たままフードを与えるとフードが器官に入り窒息や肺炎になる可能性があります。
食べたものが逆流しないように食事の後、しばらくの間は体を起こしてあげましょう。
高さのある食器台
お手入れ編
ブラッシング
老猫になると徐々に毛繕いをしなくなり抜け毛も増えます。
飼い主さんが代わりにブラッシングを行いケアしてあげましょう。
ブラッシングをすることで、適度な刺激が血行を促進してくれます。
また、愛猫の体の異変にも気づきやすくなります。
短毛種・・・ラバーブラシ
長毛種・・・金属製コーム・スリッカーブラシ・目の粗いブラシ
お風呂編
基本的にお風呂は不要です。
体に負担がかかるし、水が苦手な子にはストレスがかかります。
しかし毛繕いをしなくなってくると、お尻の周りなどの分泌腺があるところは汚れやすくなります。
こまめにウェットタオルなどで拭いてあげましょう。
ウェットタオル
ドライシャンプー
目と耳の手入れ編
高齢猫は目ヤニが出やすくなるので、こまめに目の周りを乾いたガーゼなどで拭いてあげましょう。
耳の中の汚れは乾いたコットンで拭き取ります。
週1回が理想です。
コットン・ガーゼ
イヤークリーナー
爪切り編
高齢猫になると爪が太くなり、切りにくくなります。
爪が伸びているとカチカチ音が鳴り、猫自体も伸びができなくてストレスになります。
また、カーペットに引っかか流という危険もあるのでこまめに切ってあげましょう。
爪切りが苦手な飼い主さんは、病院で切ってもらってください。
爪切り
トイレ編
加齢とともに粗相が増えてくるので、トイレ環境を見直してあげましょう。
高齢になると足腰が弱り、トイレの縁をまたぎにくくなります。
容器を縁のないトイレに替える、トイレの入り口に踏み台を用意するなどの対策をし、楽にトイレを使えるようにしてあげましょう。
また、高齢の猫は、トイレの後のお尻周りの毛繕いをすることが減るので、うんちがついたままになることがあります。
うんちがついたままだと細菌が繁殖し感染症にかかりやすくなるので、お尻拭きウェットシートなどで綺麗に拭いてあげてくださいね。
縁のないトイレ
トイレの前にスロープ
ウェットシート
トイレの後の消臭、粗相をしてしまった後の床の除菌、ベッドの除菌などに使えるカンファペットは猫に安全なので普段のお手入れにも使える万能アイテム。
我が家で使ってる様子もあるの参考にしてみてくださいね。
ベッド編
老猫になると1日20時間以上寝ています。
安心して熟睡できる状態を作り、寝ている時間をより快適なものにしてあげましょう。
猫がまだ自力で行動できる時
ベッドの置き場所も飼い主が見える場所や、窓の外が見える場所など猫の好みに合わせます。
安心してくつろげる場所を選びましょう。
猫が好きな環境でも、昼と夜で大きな温度差があるなど体調に影響を与えそうな場所は避けてください。
寝たきりの猫の場合
寝たきりの猫の場合は特に免疫力が低下するので、衛生面に気をつけて常に清潔な状態で寝られるようにしましょう。
洗い替えのベッドを複数用意しておきます。
ずっと同じ体制で寝ていると床ズレ起こしてしまいます。
床ずれができるととても痛くて寝ていられないので猫のストレスに。
床ずれ防止用のベッドを用意して、長時間同じ体制で寝ていることがないように飼い主さんが寝返りを補助してあげましょう。
床ずれ防止用のベッドやマット
クッションやタオル、フリース素材のもの
老猫の健康チェックリスト
普段からの健康チェックはもちろんですが、老猫になると免疫力が低下して様々な病気にかかりやすくなります。
老いから来るものだと思っていたものが実は病気だったなんてこともあります。
記録をつけていれば、データから健康状態を読み取ることができるので毎日書き込むようにしましょう。
体温は市販されている耳穴で測るペット専用体温計ではかります。
チェックリスト
年月日 | 体重 | 体温 | 食事量 | 引水量 | 排泄状態 | 遊びの様子 |
不調を見逃さないチェックリスト
- 耳の中が最近冷たい
- 尻尾がいつも垂れている
- 高いところに登れなくなった
- ヨロヨロと歩くようになった
- 鳴き声が大きくなった
- 1日20時間以上寝ている
- 目が常にまんまるとしている
- 1日食欲がない
- 水を飲まない、または頻繁に飲む
- 1日おしっこが出ない
- 3日以上うんちが出ない
- 体重がここ1ヶ月で5%減った
以上の異変が一つでも見られたら動物病院へ行きましょう
最近ではアプリで管理できるものもあるのをご存じですか?
※Catlogは簡単に猫の状態を把握できます。
記録をデジタルでしたい人や毎日つける自信がない飼い主さんにはうってつけです。
利用できるサービスは利用して時間や労力の負担を減らしましょう。
>>トイレの下に置くだけ、アプリで健康管理。【Catlog Board】
老猫の健康状態をモニタリングできるおすすめアイテム
見守りカメラや健康の記録サービスを利用すると愛猫の異変がすぐにわかるのでおすすめです。
2016年度グッドデザイン賞受賞【Furboドッグカメラ】
体調トラブルの早期発見やダイエットに。【Catlog Board】
色々なサービスや商品があるので積極的に使っていきましょう。
万が一の時にすぐに異変に気づけるし、記録があれば獣医さんに正確な猫の状態を知らせることができ、適切な処置をするのに役立ちます。
飼い主さんの介護負担を減らすコツ
1. イライラ対策
介護生活の中で、飼い主さんが最も悩むのが、ペットの行動や鳴き声にイライラしてしまうことです。
認知症が進んだペットは、無駄吠えや徘徊などの問題行動を起こすことがあり、飼い主さんを困惑させてしまうことがあります。
イライラを減らすためのポイント
- 原因を理解する: 問題行動は、ペットが伝えたいメッセージである可能性があります。
原因を理解することで、適切な対処法を見つけることができます。 - 冷静さを保つ: イライラしてしまう気持ちはわかりますが、ペットに怒鳴ったり、体罰を与えるのは逆効果です。
冷静に接することで、ペットも安心して過ごすことができます。 - 気分転換をする: 介護に疲れを感じたら、一人で過ごす時間を作ったり、趣味に没頭したりして、気分転換をしましょう。
- 周囲に頼る: 家族や友人、介護サービスなどに頼ることで、負担を軽減することができます。
2.介護負担軽減の心構え
- 完璧を目指さない: 介護は完璧にできるものではありません。時には失敗することもあると、心に余裕を持って取り組みましょう。
- ペットとの時間を大切にする: 介護に追われる日々の中でも、ペットとの触れ合いの時間を大切にしましょう。
- 自分を責めない: 介護で辛い思いをしたり、後悔したりすることもあると思いますが、自分を責めないでください。
- 情報収集をする: 介護に関する情報は、書籍やインターネットなどで積極的に収集しましょう。
- 専門家に相談する: 獣医師や介護士などの専門家に相談することで、適切なアドバイスを受けることができます。
老猫介護はとても大変です。普段から助けてくれる人を見つけておきましょう。
両親や友人、信頼できる人に少しの時間でも見てもらうことで自分の心と体にもゆとりができます。
もしどうしてもいないという方であれば、ペットシッターなどを利用してみてください。
あなたの健康も愛猫にとってはとても重要なことなので無理はしないようにしてくださいね。
愛する猫との暮らしをできるだけ長く、そして楽しく続けるために、これらのコツを参考にして介護に取り組んでいってください。
費用面の準備をしておこう
老猫になると様々な病気にかかりやすくなります。
完全治癒が難しいことも多々あります。
費用がないからという理由で愛猫のための選択肢が少なくならないように、費用の準備を若いうちからしておきましょう。
我が家でも猫が半身不随になり50万以上のお金が急に必要になったことがあります。
保険に入っていればよかったと後悔しました。
愛猫のためにきちんと費用を用意しておくのを心からおすすめします。
シニアになっても入れるペット保険もありますので、検討してみてください。
まとめ
老猫介護はたしかに大変ですが、事前の準備や心構えをしておくだけで飼い主さんの負担も軽減されます。
まずは今できることを行ってあげてくださいね。
過度な介護はしなくて大丈夫。愛猫を見守りできないことを手助けしてあげてください。
そしてなにより、こうしてあげればよかったと後悔しないように、そして飼い主さんが疲弊しないように、協力者をできるだけつくっておくことがとても大事です。
この記事が参考になり、愛猫とのかけがえのない時間が長く続けられるようになることを心から願っています。