冬の訪れは、猫たちにとっても過酷な季節。
猫は寒さに弱く、冬の留守番時には適切な寒さ対策が必要不可欠です。
- エアコンを使わないで冬の寒さ対策ってどうやるの?
- エアコンをつけた場合はどんな点に気を付ければいいの?
- 冬のお留守番で注意することが知りたい
そんな飼い主さんのために、この記事では
エアコンなしでも快適に過ごせる9つの寒さ対策をご紹介します。
猫の快適さと健康を守るためには、個性や環境に合わせた寒さ対策が重要です。
また、エアコンを使用する場合の注意点や冬の留守番時の安全対策についても詳しく解説します。
私が今まで飼ってきた経験と様々な書籍で勉強してまとめたものを記事にしました。
かわいい愛猫が冬の寒さを快適に乗り切るために、そして飼い主さんが安心して外出できるように、猫の寒さ対策についてぜひご参考になればと思います。
猫は寒さに弱い
猫は、一見すると毛皮で覆われているため寒さに強そうに見えますが、実は寒さに弱い生き物です。
猫の祖先は砂漠地帯に住んでいたため、寒さに適応するための身体的な特徴があまりありません。
そのため、冬の寒さで体温が下がり、猫風邪などの病気にかかりやすくなってしまうのです。
では、寒さ対策をしないといけない理由はとても大事なことですのでもう少し掘り下げて説明しましょう。
寒さ対策をしっかりする理由
猫は寒さに弱く、短毛種や子猫、高齢猫は特に注意が必要です。
猫の体温は35度以下になると低体温症となり、
食欲不振や下痢などの症状が現れます。
自分で体温を上げることができないため、
飼い主が体温調節をしてあげることが大切です。
主に寒さ対策をしないといけない理由は4つあります。
- 水を飲まないことによる脱水症状
- トイレを我慢してしまい膀胱炎
- 猫風邪をひいてしまう
- 低体温症
以上の4つはとても大事なので常に気を付けておきましょう。
猫は寒いと行動力が減ってしまいます。
体温維持のために温かい場所で寝ている時間が多いためです。
寝ている時間が多いと自然に水を飲む機会も減ってしまい、脱水症状を起こしてしまいます。
また、寒さでトイレに行くのを我慢してしまい膀胱炎のリスクが高まります。
気温が下がるとおしっこの病気のが増えてくるので温かく過ごせるようにして予防してあげましょう。
冬は寒さだけではなく、乾燥の問題もあります。
人間と同じように、乾燥することによって、ウィルスが蔓延したり呼吸器のトラブルや、猫風邪をひいてしまうこともあります。
下痢などの体調不良になってしまう子もいますので湿度にも注意を払いましょう。
寒さはいろいろな病気の原因になりますので、
しっかり対策をして予防してあげましょう。
寒さ対策は何度から?
では、猫が寒いと感じる温度は何度からなのでしょうか?
猫は18℃から25℃は快適と感じます。
15℃から18℃はやや寒い
15℃以下はかなり寒いと感じます。
20度を目安にそれ以下の温度になったら寒さ対策をしてあげてくださいね。
エアコンなしで快適に過ごす9つの方法
近年は電気代も高騰して何とか節約したいと思いますが、そのために猫の寒さ対策を怠るわけにはいきません。
では、エアコンなしで快適に過ごす方法としては何があるでしょうか?
以下の9つの方法をご紹介します。
- 日向ぽっこ
- 湯たんぽ
- ペットヒーター
- 簡易こたつ
- 毛布
- 加湿器
- 冬用ベッド
- あったかマット
- オイルヒーター
①日向ぽっこ
寒い日は、猫が快適に眠れる場所を作ってあげましょう。猫は寒いと熟睡できず、食欲不振や下痢などの原因になります。
昼間は日当たりのよい場所にベッドを置いてあげましょう。
ただし、白猫などの紫外線に弱い猫は皮膚が弱いので直射日光に当てないように注意が必要です。
カーテンなどで日差しを遮り、少し影になるようにしましょう。
- 昼間は日当たりのよい場所にベッドを置く
- 白猫などの紫外線に弱い猫は、直射日光に当てないように注意!
②湯たんぽ
湯たんぽの使い方
湯たんぽは、猫の体をじんわり温めてくれる便利なアイテムです。
光熱費もかからないので、冬の寒さ対策におすすめです。
湯たんぽに入れるお湯は、50~60度程度が適温となります。
直接猫の皮膚に触れると低温やけどの原因になるので、必ずタオルなどでくるんで使いましょう。
ペットボトルなどでも代用できますが、熱湯を入れたり、お湯がこぼれたりしないように注意が必要です。
できれば、ペット用の湯たんぽを使用するのが安全です。
- 湯たんぽの温度は50~60度程度が適温
- 湯たんぽはタオルなどでくるんで、直接猫の皮膚に触れないようにする
- ペットボトルなどで代用する場合は、熱湯を入れたり、お湯がこぼれたりしないように注意!
- できれば、ペット用の湯たんぽを使用するのが安全。
③ペットヒーター
ペットヒーターやカーペット
猫は寒さに弱いので、暖かく過ごせるようにしておくことが大切です。猫用のペットヒーターやカーペットを使うと、手軽に暖房対策ができます。
ペットヒーターやカーペットには、つけっぱなしで使えるものや、噛み癖防止機能付きのもの、温度調整機能付きのものなど、さまざまな種類があります。
愛猫の好みやライフスタイルに合わせて選ぶとよいでしょう。
我が家では、薄手のクッションの下に温度が2種類あるリバーシブルのペットヒーターを使っています。
リバーシブルなので、季節に合わせて温度調節ができます。
- 猫は寒さに弱いので、暖かく過ごせるようにしておくこと。
- 猫用のペットヒーターやカーペットで手軽に暖房対策。
- ペットヒーターやカーペットには、さまざまな種類があるので、愛猫の好みやライフスタイルに合わせて選ぶ。
④簡易こたつ
猫用のこたつや手作りこたつ
猫用のこたつは、ペットヒーターのような暖かさで、猫がゆったりとくつろげるアイテムです。
しかし、猫がこたつの中で動けないなどのデメリットもあります。
ペット用のこたつが不安な場合は、小さめの机に毛布をかぶせ、床面にはふわふわのベッドや防寒マットを敷いた手作りこたつを作ってあげるのもおすすめです。
ペットヒーターと併用するのもよいでしょう。
- 猫用のこたつは、ペットヒーターのような暖かさで、猫がゆったりとくつろげるアイテム。
- 猫用のこたつは、猫が動けないなどのデメリットもある。
- ペット用のこたつが不安な場合は、手作りこたつを作ってあげるのもおすすめ。
- ペットヒーターと併用するのもよい。
⑤毛布
猫の寒さ対策に欠かせない毛布
毛布は、100均などでも入手できるので、2~3枚用意しておくと寒さに合わせて重ねたり、洗い替えにしたりして重宝します。
猫は毛布にくるまれてるととても暖かいので、ふわふわの毛布を用意してあげましょう。
また、飼い主のにおいと自分のにおいのついたタオルは、猫にとって安心感を与えてくれます。
- 猫は寒さに弱いので、毛布を用意する。
- 毛布は100均などでも入手できるので、2~3枚用意。
- 猫は毛布にくるまれてるととても暖かいので、ふわふわの毛布を用意。
- 飼い主のにおいと自分のにおいのついたタオルは、猫にとっては安心感がある。
⑥加湿器
猫も人間と同じように、乾燥すると皮膚やのどの病気になったりします。
また、体の水分量が減るため脱水症状も起きやすくなり,免疫力が低下して風邪や感染症にかかりやすくなることもあります。
これらのトラブルを防ぐために、
部屋の湿度を50~60%に保つことが大切です。
そのためには、加湿器を用意しましょう。
加湿器は、人間用だけでなく、ペット用も販売されています。
ペット用は、倒しても安全なものもあるので、安心して使うことができます。
また、加湿器を使うときは、以下の点に注意しましょう。
- 加湿器を倒さないように、猫の届かないところに置く。
- 加湿器の水は毎日取り替える。
- 加湿器を長時間つけっぱなしにしない。
これらのことに気をつけながら、猫が快適に暮らせる部屋づくりのために、加湿器を活用しましょう。
⑦冬用ベッド
あったかベッドを用意しましょう。
おすすめは、かまくらタイプのベッドです。背中を包み込んでくれるので、背中の寒さを軽減してくれます。
猫の好みに合わせて、さまざまな形や素材のベッドを用意してあげましょう。
⑧あったかマット
猫は寒さに弱く、床からの底冷えは特に辛いものです。
100均で入手できるマットを床に敷けば、防寒対策に役立ちます。
内臓のあるおなかの部分が温まると、猫は安心して眠ることができるのでぜひ用意してあげましょう。
⑨オイルヒーター&遠赤外線ヒーター
猫の寒さ対策に、オイルヒーターや遠赤外線ヒーターがおすすめです。
オイルヒーターは火事のリスクが低く、安全装置付きのものなら万が一倒れても自動的に電源が切れるので安心です。
ただし、あまりの温かさに猫がオイルヒーターの上で寝てしまったり落ち着いてしまうと、低温やけどの危険性があるので、対応したカバーを用意しましょう。
遠赤外線ヒーターはエアコンでは温まらない
体の芯まであたためてくれるのでとてもおすすめです。
以上、猫の寒さ対策の9つの方法を紹介しました。
これらの方法を参考に、愛猫が冬を快適に過ごせるように、ぜひ対策してみてください。
また、猫の寒さ対策をする際には、以下の点に注意しましょう。
- 猫の様子をよく観察し、寒さを感じていないか確認する。
- 暖房器具の使用は、火災や低温やけどの危険性があるので、注意して行う。
- 猫の好みに合わせて、さまざまな防寒対策を用意する。
猫の寒さ対策をしっかりすることで、愛猫が健康で幸せに過ごすことができます。
エアコンを使う場合の注意点
エアコンを使わない9つの方法を紹介してきました。
しかし、やはりエアコンも上手に取り入れれば、寒さ対策をより効率的に行うことができます。
エアコンを使う場合の注意点は、以下のとおりです。
室温は20~23℃程度に設定する
エアコンの温度設定は、猫が寒さを感じない程度に少し低めに設定しましょう。
高齢猫は、体温調節機能が衰えているため、23℃程度が快適な温度です。
加湿器を併用し、室内の乾燥を防ぐ
エアコンの使用で、室内の空気が乾燥してしまいます。
加湿器を併用して、室内の湿度を50~60%程度に保つようにしましょう。
猫がエアコンの風に直接当たらないようにする
エアコンの風は、猫の体に負担をかけてしまうことがあります。
猫がエアコンの風に直接当たらないように、サーキュレーターを併用したり、エアコンの風向きを調節したりしましょう。
エアコンの掃除を定期的に行う
エアコンのフィルターや内部にホコリが溜まっていると、カビや細菌の繁殖につながります。
エアコンの掃除は、定期的に行うようにしましょう。
エアコンの使用は、猫の健康や安全にも配慮しながらこれらの注意点を守って上手にとりいれていきましょう。
また、エアコンが作動しなかったときのことを考えて、他にも防寒対策をしておきましょう。
エアコンが故障したり、停電したりしたときのために、あったかベッドや湯たんぽなどの防寒グッズを用意しておくと安心です。
冬の留守番の安全対策
冬の留守番時におきがちなトラブルを想定して安全対策を行いましょう。
やけど
冬の寒さ対策で暖房器具を使うときは、やけどだけでなく、低温やけどにも注意しましょう。
低温やけどとは、体温よりも少し高い温度に、同じ部位が長時間接触することで起こるやけどです。
カイロや湯たんぽ、オイルヒーターなどの暖房器具は、猫が長時間同じ場所で寝ていると、低温やけどになる危険性があります。
低温やけどを防ぐために、暖房器具の周りに布を巻いたり、ガードしたりして、猫が直接接触しないようにしましょう。
猫の体温は38℃~39℃です。それより少し高い温度でも、長時間接触すると、低温やけどになることがあるため、注意が必要です。
低温やけどは、液体や気体でも起こる可能性があります。
例えば、コタツやストーブの熱風に、猫が長時間触れていると、低温やけどになることがあります。
猫の様子をよく観察し、もし低温やけどの症状が見られたら、すぐに動物病院に連れて行きましょう。
低温やけどの症状は、赤みや腫れ、痛みなどです。また、水ぶくれが出ることもあります。
我が家も低温やけどで3か月病院に通いました。
こんなつらい目にあわせないためにもぜひ最新の注意を払ってあげてくださいね。
感電
ひも状のおもちゃが好きな猫は、電気コード類を誤っておもちゃと認識することがあります。
おもちゃが足りなかったり、遊ぶ時間が少なかったりすると、運動不足でストレスがたまり、コードをかんでしまい感電や火災の原因になる危険性があります。
複数のコードがまとめてしまえるボックスや、
コード用のカバーを取り付けるなどしてコードを猫の届かない場所に収納しましょう。
コード用のカバーは、100円ショップでも購入できますのでぜひ利用して安全対策をしましょう。
脱水
猫はもともと水をあまり飲まない傾向があります。
冬場は特に、水が冷たく、寝ている時間が長くなるため、水を飲む回数が減ってしまいます。
そのため、猫がいつでも飲みやすい温度の水が飲めるように、ぬるま湯を複数の場所に用意してあげましょう。
ぬるま湯は、人肌程度の温度がおすすめです。
また、冬場は乾燥しているため、脱水症状にならないように、水分補給を促すことも大切です。
キャットフードをウェットタイプに変えるのも、水分補給を促す効果的な方法です。
ウェットフードには、水分が多く含まれているため、猫が水分を摂取しやすくなります。
キャットフードをウェットタイプに変える場合、フードの種類やメーカーによって水分量が異なるため、確認しておきましょう。
乾燥
暖房器具を使用すると、室内の湿度が低下することがあります。
湿度が低いと、猫の皮膚や呼吸器に悪影響を及ぼす可能性があるため、注意が必要です。
室内の湿度を50~60%に保つことで、猫の健康を守ることができます。
加湿器を使うのが最も効果的ですが、洗濯物や濡れタオルを干したり、濡れタオルを数枚かけるだけでも、乾燥対策になります。
加湿器を使う場合は、倒れない場所に置き、猫がいたずらできないようにしましょう。
火災
こたつは、つけっぱなしにすると低温やけどや火災の原因になることがあります。
どうしてもこたつをつけておかなければならない場合は、以下の対策をしましょう。
- コードは、猫が噛まないようにカバーする。
- こたつの一部を上げて、猫が出入りできるようにする。
こたつの温度が上がりすぎないようにし、猫がこたつの中に入ることができるようにすることで、安全に使用することができます。
ただし、長時間留守にする場合は、やはり危険なので、つけっぱなしは避けましょう。
まとめ
この記事では、エアコンを使わずに冬の寒さ対策をする方法について9つのポイントをご紹介しました。
これらの方法を実践することで、冬の留守番でおこる猫にとってのストレスも軽減でき、快適に過ごすことができるでしょう。
飼い主さんとしては、愛猫の健康と安全を第一に考えながら、寒さ対策をしっかりと行ってあげてくださいね。
猫ちゃんの幸せと快適な冬を願っています。