猫を飼っている飼い主さんのほとんどが直面するお留守番問題。
でも猫を飼ってばかりの初心者さんにはどうすればわからなくて不安ですよね。
- 猫は何日お留守番できるの?
- どうしても出張で外泊しなきゃいけない!どんな準備が必要?
- 少しでも安全にお留守番できるように対策したい!
この記事では猫飼い初心者さんのために、
長時間のお留守番に必要な準備と、
注意しなければいけない点をまとめました。
ペットシッターやペットホテルの注意点も、
簡単なチェックリストにしましたので
ぜひ使ってみてください。
私も猫を飼って40年。
今までの経験やペット看護師の勉強で学んだ知識を活かして、愛猫が少しでも安全に快適にお留守番できるようにサポートできればと思います。
猫は何日留守番できる?
猫の留守番は、1泊2日までが限度です。
それ以上は、家族やペットシッターに頼みましょう。
長時間のお留守番は、猫にとって危険です。
- 事故や病気などのトラブルが起きる可能性がある。
- 不安やストレスが溜まり、心身に悪影響を及ぼす可能性がある。
特に、子猫や高齢の猫、分離不安の猫は、不測の事態が起こる可能性が高いので、長時間のお留守番は避けてください。
どうしても1泊しなければならない時は、ペットシッターなど外部の人に頼みましょう。
留守番がNGな猫
猫の分離不安
飼い主との結びつきが強く、飼い主がそばにいないと不安になる猫がいます。
これを分離不安といいます。
分離不安の猫は、飼い主がいないことで、強い不安やストレスを感じています。
そのため、過剰に鳴いたり、物を破壊したり、自分の体を傷つけたりするなどの問題行動を起こすことがあります。
もし、猫が分離不安の症状を示す場合は、獣医師に相談しましょう。
分離不安を防ぐためには、日頃から、飼い主がいない状態に慣らしておくことが大切です。
具体的には、以下のような方法があります。
- 飼い主が留守にする前に、猫と遊んで、心身ともにリラックスさせておく。
- 飼い主が留守にする時間は、徐々に長くしていく。
- 飼い主が留守の間は、猫が安心して過ごせるように、トイレや水、おもちゃなどを用意しておく。
分離不安を放置すると、猫の精神状態や健康に悪影響を及ぼす可能性があります。
飼い主が留守にすることが多い場合は、早めに対策をとりましょう。
子猫や高齢猫
子猫は好奇心旺盛で、いたずら好き。
留守番中は、飼い主がいないため、家具を壊したり、電気コードをかじったりして、事故につながる可能性があります。
免疫力が弱く、病気にかかりやすいという面もあります。
留守番中に体調を崩すと命に関わることもありますので注意しましょう。
高齢猫は、体力の衰えや病気などのリスクが高まっているため、留守番中に体調を崩したり、何かあったりすると、対応が遅れてしまう可能性があります。
そのため、留守番中に体調を崩すと、自分で起き上がったり、トイレに行ったりするのも難しくなります。
すぐに飼い主が対応してあげる必要性がでてきます。
また、子猫や高齢猫は飼い主との絆が強く、
飼い主がいなくなると不安やストレスを感じやすいです。
子猫は、生まれてから社会化が始まり、飼い主と過ごす時間を増やすことで、飼い主を安心できる存在として認識します。
高齢猫も、飼い主と長い時間を過ごすことで、飼い主に依存するようになります。
飼い主がいなくなることで、不安やストレスを感じ、粗相をしたり、泣き続けたりする可能性があります。
子猫や高齢猫を飼っている場合は、留守番の時間をなるべく短くするように心がけましょう。
どうしても長時間の留守番をしなければならない場合は、家族やペットシッターに頼んで、猫の様子を見てもらうようにしましょう。
お留守番準備チェックリスト
お留守番の前に、以下の項目を確認しましょう。
猫のお留守番準備チェックリスト
項目 | チェックポイント |
水や餌 | 水は数か所に用意する。 ドライフードは、山盛りではなく数か所に置いて食べすぎを防ぐ。 ウェットフードは、夏場は腐敗しやすいためドライフードにする。 |
トイレ | 清潔に保つことが大切。 猫は、トイレが汚れていると、排泄を我慢して、膀胱炎などの病気にかかってしまうことがある。 トイレを猫の数+1は用意する。 |
飼い主のにおいがするもの | 飼い主のにおいがすると、猫が安心して留守番することができる。 飼い主の服やタオルなどを用意しておくとよい。 |
キャットタワーやおもちゃ | 猫が遊べる環境を整える。 キャットタワーは、猫が爪を研いだり、高いところから眺めたりできる場所として人気がある。 おもちゃは、猫の好みに合わせて用意する。 |
猫が安心できる場所 | 用意して、猫が落ち着いて過ごせるようにする。 猫は、狭くて暗い場所を好む傾向がある。 ベッドや段ボール箱など、猫が隠れられる場所を用意しておくとよい。 |
室温 | 猫が快適に過ごせるように調整する。 夏場は、28℃~30℃、冬場は、20℃~25℃が目安。 |
寒い場合 | 電気を使わない暖房グッズを用意する。 布団や毛布を用意しておくと、猫が体を温めることができる。 |
暑い場合 | 電気を使わない冷房グッズを用意する。 ペット用保冷材やひんやりベッドを用意する。 |
爪とぎ | 猫は、爪を研ぐことで、爪のケアやストレス解消、問題行動の防止などにも役立つ |
見守りカメラ | 設置して、猫の様子を確認できるようにしておく。 見守りカメラがあれば、留守番中に猫が何をしているのかを確認することができる。 |
チェックリストを活用して、猫が安全に留守番できるように準備しましょう。
ペットホテルのチェックリスト
チェック項目 | チェックポイント |
24時間職員が在中しているか | 万が一、猫に何かあった場合でも、すぐに対応してもらえるため安心です。 |
保管許可証の有無 | 都道府県知事から保管許可証を取得しているかどうかを確認しましょう。 |
様子を確認できるサービス | 猫の様子を確認することで、安心して留守番を任せることができます。 |
喧嘩が起こりにくい配慮 | 猫同士が喧嘩をしないように、ケージを離して配置したり、キャットタワーを設置したりするなどの配慮をしているかどうかを確認しましょう。 |
ワクチンの接種義務 | 猫をペットホテルに預ける際には、ワクチンを接種しているかどうかを確認しましょう。 |
キャットタワーの有無 | 猫は、運動不足になると、ストレスや肥満の原因になります。キャットタワーを設置しているかどうかを確認しましょう。 |
キャットトレーナーの体調管理や病院提携の有無 | 万が一の際にも、迅速に対応してもらえます。 |
送迎の有無 | 自宅からペットホテルまで、猫を安全に移動させることができます。 |
フードの持ち込み可否 | フードの持ち込みを禁止しているところもあるので、事前に確認しておきましょう。 |
ホームページだけではなく口コミなどもよくチェックしておく
ホームページには、ペットホテルの雰囲気やサービス内容が掲載されていますが、口コミには、利用者の生の声が掲載されています。
ホームページと口コミを合わせて確認することで、より納得してペットホテルを選ぶことができるでしょう。
チェックリストの活用方法
上記のチェックリストを活用して、ペットホテル選びに役立てましょう。
具体的には、以下の手順でチェックリストを活用してください。
- ペットホテルのホームページを確認して、チェックリストの項目をチェックする。
- 口コミをチェックして、ホームページだけではわからない情報を収集する。
- 複数のペットホテルを比較して、自分に合ったペットホテルを選ぶ。
また、チェックリストの項目は、あくまでも目安です。
猫の性格や体調、預ける期間などに合わせて、項目を追加したり、削除したりして、自分なりのチェックリストを作成することもおすすめです。
トラブル対策
猫の留守番時のトラブル対策
トラブル | 対策 |
ひも状のおもちゃ | 留守番中は与えないようにする |
コンセント | コンセントカバーを取り付ける、コンセントに物を差し込まない |
お風呂の水 | 水栓を閉める、お風呂の蓋を閉める |
刃物や危険なもの | 手の届かない場所に保管する、猫が噛んで壊れやすいものも取り除く |
植物 | 手の届かない場所に保管する |
サプリなどの薬類 | 手の届かない場所に保管する |
部屋 | 猫が誤飲・ケガをする恐れのあるものを取り除く、トイレや水飲み場、餌皿などの周りを清潔にする |
ゲージ | 入れないようにする |
ドアや窓 | 施錠する、猫が飛び出す恐れがある窓にはカーテンやブラインドを閉める |
部屋 | 行き来できるようにする、ただし、行き来できる部屋は限らないようにする |
ドア | ドアストッパーを設置する |
防音対策 | 窓に防音シートを貼る、カーテンやブラインドを閉める |
引き出しやゴミ箱 | 閉めるか、猫が入り込めないように工夫する |
エアコン | 停止した場合にそなえて他の冷暖房対策もしておく |
ストレス対策
猫は、留守番中にストレスを感じると、分離不安や粗相などの行動につながることがあります。
そのため、猫の留守番のストレス対策として、以下の点に注意しましょう。
おもちゃ
猫は、留守番中に退屈したり、ストレスを感じたりすると、おもちゃで遊んだり、粗相をしたりすることで、気を紛らわせようとすることがあります。
そのため、留守番中も遊べるおもちゃを用意しておきましょう。
おもちゃは、好みに合わせて選ぶことが大切です。
また、飼い主のにおいがするものも好む傾向があります。
そのため、飼い主の服やタオルなどをおもちゃとして用意するのもおすすめです。
分離不安の猫はよく泣くので防音対策
基本的に分離不安の子は長時間のお留守番は避けるべきですがどうしてもの時は、次の対策をしましょう。
猫の分離不安の症状には、鳴き声やトイレの粗相、家具をかじるなどがあります。
中でも、鳴き声は、近隣に迷惑をかけてしまう可能性があります。
そのため、分離不安の猫を飼っている場合は、防音対策をしておきましょう。
2泊3日以上は外部の人にたのむ
猫を2泊3日以上留守番させる場合は、外部の人に頼む必要があります。
外部の人に頼む場合の選択肢としては、ペットシッター、ペットホテル、親せきや知人などがあります。
ペットシッター
ペットシッターは、飼い主の代わりに猫の世話をしてくれるサービスです。
メリット
猫がいつもの環境で過ごすことができるため、ストレスが少なく、安心して留守番を任せることができます。
デメリット
- 他人に家の中に入られることに抵抗がある人には向きません。
- 事前にフードや猫砂など留守中に必要なものを用意しておく手間があります。
- 事前の打ち合わせの時間も必要で、急な時に対応することができません。
ペットシッターに頼む際の注意点は、以下のとおりです。
- あらかじめふだんの猫の様子や、食事やトイレなどの世話の仕方をみておいてもらう。
- 一日何回、何時ごろきてもらうかも決めておく。
ペットホテル&動物病院
ペットホテルや動物病院は、猫を預かって世話をしてくれるサービスです。猫を連れて行ってお願いするだけであまり準備の手間がかかりません。
ただし、慣れない環境で過ごすため、猫が体調を崩したりストレスをためたりすることがあります。
ペットホテルや動物病院に預ける際の注意点は、以下のとおりです。
- 事前に下見をして猫が過ごす環境とともにサービス内容や料金を確認する
- 予防接種や蚤の予防は済ませておく。病院で預かってくれるところもあるので問い合わせてみる。
親せきや知人
親せきや知人に頼む場合は、費用がかかりません。また、猫が信頼している人であれば、ストレスなく留守番を任せることができます。
ただし、親せきや知人にも都合があるため、頼めるかどうかは事前に確認しておく必要があります。
上記の選択肢の中から、猫の性格や好み、飼い主の都合に合わせて、最適な方法を選ぶようにしましょう。
緊急時の連絡先
猫を留守番させる際には、万が一のトラブルに備えて、緊急時の連絡先を用意しておくことが大切です。
緊急時の連絡先としては、以下のような人や機関が挙げられます。
- 家族や親せき、知人
- ペットシッターやペットホテル
- 動物病院
家族や親せき、知人に連絡する場合は、留守番中に何かあった場合に連絡をもらえるようにしておきましょう。
ペットシッターやペットホテルに連絡する場合は、事前に緊急時の対応を決めておきましょう。
動物病院に連絡する場合は、猫の健康状態や予防接種の状況などを確認しておきましょう。
また、留守番中は、猫の様子が気になる場合は、定期的に様子を確認できるように、見守りカメラを設置しておくのもおすすめです。
緊急時の連絡先を決めておくことで、万が一のトラブルに備えることができます。
具体的には、以下の点に注意しましょう。
- 留守番中は、誰に連絡をもらうのか、何を伝えるのかを決めておく。
- 連絡先は、複数用意しておくと安心。
- 連絡先は、紙に書いて、留守番中の部屋に置いておくとよい。
- 見守りカメラを設置しておくと、猫の様子を確認できる。
緊急時の連絡先を決めておくことで、猫が安心して留守番できるようにしましょう。
まとめ
猫を飼い始めたばかりの人に向けて、留守番させるための準備と注意点をまとめました。
また、ペットシッターやペットホテルを利用する際の注意点もチェックリストにしましたので、ぜひ参考にしてください。
猫が留守番中に快適に安全に過ごせるように、細心の注意をはらってあげましょう。
そして、できるだけ早く帰宅して、猫を安心させてあげましょう。
具体的には、以下の点に注意してください。
- 猫が留守番しやすい環境を整える
- 猫がストレスを感じないように対策する
- 2泊3日以上留守番させる場合は、外部の人に頼む
- 万が一のトラブルに備えて、緊急時の連絡先を用意する
猫の留守番は、飼い主にとっても猫にとっても負担です。
しっかりと準備して、猫が安心して留守番できるようにしましょう。