
「うちの子は、もう歩けないのだろうか」
「私に、この子の介護なんてできるのだろうか」
猫の下半身不随は、病気やけがなどをきっかけに、ある日突然起こることがあります。
飼い主は心の準備ができないまま、治療や通院、排泄介助、仕事との両立、お金のことまで、短期間で多くのことを考えなければなりません。
私もそうでした。
ある朝、15歳だった愛猫「ちいちゃん」の後ろ足が突然動かなくなりました。
「このままだと、1週間もたないかもしれない」
病院でそう告げられた日から、私とちいちゃんの介護生活が始まりました。
排尿や排便の介助、おむつ交換、食事の介助、通院、夜泣き。会社員として働きながら介護した時期もあれば、会社を辞め、自宅で仕事をしながら介護した時期もあります。
決して完璧な介護ではありませんでした。
それでも、ちいちゃんは前足だけで家の中を動き、「ごはんちょうだい」と鳴きながら、その後5年間を一緒に過ごしてくれました。



この記事では、猫が突然下半身不随になったときに確認したいことから、排泄や食事など実際に行っていた介護、仕事との両立、介護にかかった費用まで、私自身の5年間の経験をお伝えします。
猫が突然下半身不随になったときに確認したいこと
排尿・排便・床ずれなど、実際に行っていた介護
介護にかかった費用
会社員として仕事と介護を両立した方法
5年間の介護を終えた今、飼い主として思うこと
この記事は、獣医師など医療の専門家が書いたものではありません。下半身不随になった愛猫「ちいちゃん」を5年間介護した、飼い主としての体験をもとに書いています。
原因や治療、必要な介護は猫の状態によって異なります。排泄介助や食事介助を含め、医療に関わる判断は必ずその子を診ている獣医師へ相談してください。
猫が突然下半身不随になったら、まず動物病院へ


ある朝、何の前触れもなく、15歳のちいちゃんが後ろ足を引きずっていました。
昨日まで普通に歩いていたのに、突然、後ろ足が動きません。
何が起きたのかわからず、私も一瞬、
「少し様子を見た方がいいのかな」
と迷いました。
それでも、後ろ足を引きずる姿を見て「これは普通じゃない」と思い、すぐに動物病院へ向かいました。



今振り返っても、あのとき様子を見ずに受診してよかったと思っています。
「様子を見る」べきか迷ったときに確認したいこと
突然後ろ足が動かなくなったときは、飼い主だけで原因を判断することはできません。



特に、次のような変化がある場合は、早めに動物病院へ連絡してください。
- 後ろ足が突然動かなくなった
- 後ろ足が冷たい
- 肉球の色がいつもと違う
- 強い痛みがあるように鳴き続けている
- ぐったりしている尿が出ていない、またはお腹が張っている
獣医師から聞いた「特に注意したい病気」
治療中、獣医師から、猫の突然の下半身麻痺には緊急性の高い病気が隠れていることがあると説明を受けました。
その一つが、血栓によって後ろ足への血流が妨げられる「大動脈血栓塞栓症」です。
ちいちゃんは別の原因でしたが、
「突然後ろ足が動かなくなった」
という状況だけでは、飼い主には原因を判断できません。
明らかにいつもと違うと感じたときは、まず動物病院へ連絡してください。
猫が下半身不随になる原因と、ちいちゃんの場合


猫が下半身不随になる原因は一つではありません。
私も当時、獣医師から血栓、脊髄の異常、外傷など、さまざまな原因があると説明を受けました。
原因によって治療方法も、その後必要になる介護も変わります。
だからこそ、
「下半身不随ならこうすればいい」
ではなく、
「この子はなぜ歩けなくなったのか」
を担当の獣医師と一緒に確認することが大切だと思います。
ちいちゃんは背骨のズレによる神経圧迫と出血だった
検査の結果、ちいちゃんは背骨のズレによって神経が圧迫され、出血していることがわかりました。
当時15歳、体重は約7kgありました。
長年、タンスからベッドへジャンプする生活をしていたため、その積み重ねが影響した可能性もあると当時の獣医師から説明を受けました。
検査では、後ろ足に痛みの感覚が残っているかも確認されました。
ちいちゃんには反応があり、それも手術を検討する材料の一つになりました。
「1週間もたないかもしれない」と言われた
最初に受診した病院では原因を特定できず、その日のうちに設備の整った病院を紹介されました。
ほぼペーパードライバーだった私は、必死に車を運転しました。
約40分かけてたどり着いた病院で告げられたのが、
「このままだと、1週間もたないかもしれない」
という言葉でした。
あのときのことは、今でも忘れられません。
それでも結果として、ちいちゃんはその後5年間を生きてくれました。



だから私は、当時告げられた見通しだけで先のことを決めつけず、目の前のちいちゃんの状態を見ながら、獣医師と相談して一つずつ判断していくことの大切さを感じました。
「1週間もたないかもしれない」と言われても手術を決めた
手術と入院には、大きなお金が必要でした。
それでも目の前のちいちゃんを見たとき、私は「手術してください」とお願いしました。
手術と入院で約50万円かかった
ちいちゃんの場合、手術と入院を合わせて約50万円かかりました。
一人で負担するのは難しく、家族にも協力してもらいました。
もちろん、手術を受ければ必ず元気になるという保証があったわけではありません。
それでも当時の私は、
「今できることをしてあげたい」
と思いました。
退院直後は「このまま死んでしまうのでは」と思った
手術を終えて退院したからといって、すぐに元気になったわけではありません。
食べない。
飲まない。
動かない。
そんなちいちゃんを見ながら、
「このまま死んでしまうのではないか」
と何度も思いました。
ところがある日、ちいちゃんが前足だけを使って、自分から私のところへ来ようとしました。
後ろ足は動きません。
それでも一生懸命、前足で体を引きずりながらこちらへ向かってきます。
その姿を見た瞬間、
「この子は生きようとしている」
と思いました。
涙が止まりませんでした。
そこから私も、
「できることを一つずつやろう」
と思うようになりました。
猫の下半身不随の排尿ケア|最初はうまくできなかった


ちいちゃんには、毎日の排尿ケアが必要でした。
方法は獣医師から直接教えてもらいました。
排尿の状態や必要な介助は猫によって異なるため、ここで紹介するのはあくまでちいちゃんの場合です。



自己流では行わず、必ずその子に合った方法を獣医師から教えてもらってください。
カテーテルも圧迫排尿も、最初は苦労した
退院直後には、カテーテルを使った排尿介助も教えてもらいました。
病院で練習したときには、
「できるかもしれない」
と思ったのですが、自宅へ戻って一人でやってみると全然うまくいきません。
焦れば焦るほどできない。
ちいちゃんも嫌がる。
手が腱鞘炎になりそうなほど疲れ、
「なんでできないんだろう」
と泣きそうになったこともあります。
その後、獣医師から圧迫排尿についても教えてもらい、少しずつ自宅でのケアに慣れていきました。
獣医師に何度も聞きながら覚えた
最初は、
「こんなことで電話してもいいのかな」
と思っていました。
でも先生から、
「何度でも聞いてください」
と言ってもらえたことで、とても気持ちが楽になりました。
わからなければ聞く。
できなければ、もう一度教えてもらう。
そうやって少しずつ覚え、結果的に5年間続けることができました。
最初から上手にできたわけではありません。



だから今、排泄介助を前にして「私には無理かもしれない」と思っている方にも、最初から全部できなくても大丈夫だと伝えたいです。
排便・おむつ・清潔ケアも毎日の介護になった
排便にも苦労しました。
当時は、自分が知りたい情報を探してもなかなか見つからず、本当に困りました。
一度、数日排便がなく、便が硬くなって大変だったことがあります。
それからは、毎日便が出ているか確認するようになりました。
排便がうまくできないときに試したこと
排便がうまくできないときは、獣医師へ相談しながら対応していました。
ちいちゃんの場合、温かい蒸しタオルでお尻の周りをやさしく刺激すると、排便につながることがありました。
ただし、これはあくまでちいちゃんの場合です。
便秘の原因や必要な処置は猫によって異なるため、排便できない状態が続く場合は獣医師へ相談してください。
おむつと洗浄で清潔を保つ工夫
ちいちゃんには、おむつも使っていました。
猫用だけではなく、体に合う女の子用の犬用おむつを使うこともありました。
ただ、おむつだけでは動いているうちに脱げてしまいます。
そこで役立ったのが、洋服のように着せるおむつカバーでした。
おむつの上から着せることで脱げにくくなり、漏れもかなり減りました。
排泄後には、ぬるま湯を入れたボトルを使って汚れを洗い流すこともありました。



介護用品は「猫専用」にこだわらず、その子の体や状態に合うものを探すことも一つの方法だと思います。


床ずれを防ぐため、お世話のついでに皮膚を確認した
動きにくい猫では、同じ部分に長時間負担がかかることがあります。
ちいちゃんの場合は、寝床を柔らかくしたり、できる範囲で体勢を変えたりしていました。
私が意識していた3つのこと
- 寝床を柔らかくする
- できる範囲で体勢を変える
- おむつ交換や排泄介助のついでに皮膚を見る
ただ、
「何時間おきに必ず体勢を変える」
というような完璧な介護は、会社員をしながらではできませんでした。
だから私は、おむつ交換や排泄介助のたびに、
「赤くなっているところはないかな」
「いつもと違うところはないかな」
と確認するようにしていました。
気になるところがあれば、診察のときに獣医師へ相談しました。
介護では、特別なことを毎日完璧にこなすより、普段のお世話の中で小さな変化に気づくことが大切だったように思います。
食欲が落ちたら「食べられる方法」を一つずつ探した
5年間の介護生活では、食欲が落ちることも何度もありました。
そんなときは、できるだけ自分から食べられる方法を一つずつ試しました。
自分から食べられる方法を探した
まずドライフードを細かく砕く。
難しければ、ふやかす。
少し温めて香りを出す。
それでも食べなければウェットフード。
次にペースト状のもの。
さらにスープ状のもの。
食べられる量が少なくなったときには、獣医師と相談して、少ない量でもエネルギーを取りやすいフードを使うこともありました。
食器にも高さをつけていました。
私は介護をしながらよく、
「自分だったらどうだろう」
と考えていました。
少しでも楽な姿勢で食べられる方がいい。
そんな小さな工夫を、一つずつ試していました。
ただし、猫が食べなくなる原因はさまざまです。
食べない状態が続くときは、食べさせ方だけで解決しようとせず、獣医師へ相談してください。
強制給餌は「嫌われても命をつなぎたい」と思った
どうしても自分から食べられないときには、獣医師の指導を受けて食事の介助を行うこともありました。
何よりつらかったのは、ちいちゃんが嫌そうにすることです。
私を見ると逃げようとしたこともありました。
そのたびに、
「嫌われちゃうかな」
と思いました。
それでも当時の私は、
「今は嫌われても、命をつなぎたい」
と思っていました。
食事介助は、猫の状態によっては適さない場合もあります。
自己判断では行わず、必要性や方法について必ず獣医師へ相談してください。
リハビリと、前足だけで動き始めたちいちゃん
ちいちゃんは、後ろ足が動かない状態でも、前足だけで家の中を移動するようになりました。
獣医師から教わった足の曲げ伸ばし
退院後、後ろ足を動かさない状態が続くと関節が固くなることがあると説明を受け、獣医師から教えてもらった範囲で、後ろ足をゆっくり曲げ伸ばしする運動をしていました。
無理に動かすのではなく、
- ゆっくり行う
- 嫌がったらやめる
ことを意識していました。
リハビリの内容は猫の状態や原因によって異なるため、実際に行う場合は獣医師に方法を確認してください。
車椅子について相談したこともある
猫用車椅子について、獣医師に相談したこともありました。
ただ、ちいちゃんは前足だけで自分なりに移動するようになったため、最終的には使いませんでした。
使わなかった選択肢も含め、
「こんな方法もある」
と知っているだけで、介護中の選択肢は増えると思います。
猫の下半身不随の介護と仕事の両立


会社員として働きながら介護していたころ、一番不安だったのは家にいない時間でした。
残業になると、
「今どうしているかな」
と気になって仕方ありません。
それでも5年間続けられたのは、最初から完璧にやろうとしなかったことと、家族や獣医師の力を借りたことが大きかったと思います。
平日の通院と急な体調不良に悩んだ
退院直後は、仕事が終わってから何度も病院へ通いました。
そこで感じたのが、診療時間や休診日を確認しておく大切さです。
仕事のあとでも間に合う病院。
かかりつけがお休みの日に診てもらえる別の病院。
いざというときに相談できる場所を複数知っておくだけでも、安心感は違いました。
また、猫の体調不良は突然起こります。
それでも当時の私は、
「猫が病気なので休みます」
とは会社になかなか言えませんでした。
理解してもらえるかわからなかったからです。
有給休暇にも、ずいぶん助けられました。
見守りカメラが仕事中の安心につながった
仕事中は、見守りカメラで猫の様子を確認していました。
離れていても、
「今寝ている」
「いつもの場所にいる」
と確認できるだけでも、気持ちはかなり違います。
実際に危険なものを口にしそうになっていることに気づき、家族へ連絡して対応してもらえたこともありました。
私にとって、見守りカメラは介護と仕事を両立するための大きな支えの一つでした。
最終的に退職し、フリーランスを選んだ
猫の介護が始まってから、出張はできるだけ避けていました。
毎日必要な排泄介助を、ほかの人へ簡単に任せることができなかったからです。
それでも、どうしても出張へ行かなければならない状況がありました。
それも、会社を辞めることを考えるきっかけの一つになりました。
もちろん、
「猫の介護が始まったら仕事を辞めるべき」
という意味ではありません。
介護にはお金も必要です。
仕事を辞めれば、その後の生活にも影響します。
ただ私の場合は、
「できるだけ猫のそばにいられる働き方をしたい」
という気持ちが強くなり、会社を辞めてフリーランスという働き方を選びました。
フリーランスになってから、介護そのものが簡単になったわけではありません。
それでも、
- 具合が悪ければ病院へ行ける
- 昼間にもおむつを交換できる
- 夜眠れなければ仕事を調整できる
- 会社へ休みの連絡をしなくてよい
ということは、私にとって大きな支えになりました。
夜泣きと睡眠不足で、自分まで限界になった
ちいちゃんには夜泣きもありました。
夜中に何度も起こされ、ごはんをあげたり、なだめたりする日もありました。
睡眠不足が続くと、体だけではなく心までつらくなります。
どうしても眠れない日が続いたときには、有給を取り、自分を休ませたこともあります。
家族にも助けてもらいました。
介護中は猫を優先して、自分のことを後回しにしがちです。
でも、
「自分が倒れたら、この子のお世話ができない」
と思うようになりました。
猫を守るためにも、自分の睡眠や体調を守ることは大切だと思います。
猫の下半身不随の介護にかかった費用
ちいちゃんの場合、最初の手術と入院だけで約50万円かかりました。
その後も、診察、薬、おむつ、衛生用品などの費用が続きました。
以下は、あくまで私の場合の金額です。
| 項目 | ちいちゃんの場合 |
| 手術費 | 約30万円 |
| 入院費(約2週間) | 約20万円 |
| 合計 | 約50万円 |
安定してからも、通院や薬、衛生用品などの費用がかかりました。
| 項目 | 私の場合の目安 |
| 通院・診察 | 月5,000〜30,000円程度 |
| 薬 | 月5,000〜15,000円程度 |
| おむつ・衛生用品 | 月10,000〜30,000円程度 |
もちろん、必要な治療や介護用品は猫によって違います。
私がこの経験から強く感じたのは、
猫が元気なうちから、少しずつでも医療費や介護費を準備しておくこと
でした。
みるくとの後悔から、猫について学ぶようになった


私が猫について本気で勉強するようになったきっかけには、「みるく」という猫の存在があります。
何もしてあげられなかったという後悔
みるくが病気になったころ、私は今ほど猫についての知識を持っていませんでした。
腎臓が弱っていたのに、お金にも余裕がなく、十分なことをしてあげられなかったという思いが残っています。
そして最後のとき。
苦しんでいるみるくを前にしても、私は何をしてあげればよいのかわかりませんでした。
ただ見ていることしかできない。
その経験が、ずっと心に残りました。
「もっと知識があったら、何か違うことができたのではないか」
「もっと早く病気について知っていたら」
「お金を準備していたら」
そんな後悔が残りました。
だから資格を取り、勉強した
みるくのことがあってから、私は猫についてきちんと勉強しようと思いました。
愛玩動物飼養管理士2級、猫検定、ペットセイバー、動物介護士などの資格も取りました。
資格を取ることそのものが目的ではありませんでした。
もう二度と、大切な猫を目の前にして、
「何をしてあげればいいのかわからない」
と立ち尽くしたくなかったからです。
そして、その後ちいちゃんが下半身不随になりました。
そのとき私は、
「今度は、できることを全部してあげよう」
と思いました。
お金を準備する。
家族にも協力してもらう。
わからないことは獣医師へ聞く。
必要な介護を覚える。
できるだけそばにいる。
もちろん、全部を完璧にできたわけではありません。
それでも、一つずつ積み重ねた日々が5年間につながりました。
5年間の介護を終えて思うこと


大変だったけれど、ちいちゃんがかわいくて仕方なかった
介護というと、大変なことばかりのように思われるかもしれません。
実際、大変でした。
お金もかかりました。
時間もかかりました。
眠れない日もありました。
仕事との両立にも悩みました。
でも、大変な思い出だけではありません。
ちいちゃんが気持ちよさそうに外を眺めているとき。
「ごはんちょうだい」と鳴くとき。
おむつを交換して気持ちよさそうにしているとき。
前足だけで一生懸命こちらへ向かってくるとき。
そんな姿を見るたびに、
「もう、かわいいなあ」
と思いました。
本当に、かわいくて仕方ありませんでした。
初めて自分にも「よく頑張った」と言えた
みるくを見送ったとき、私の中にはたくさんの後悔が残りました。
「あれもできなかった」
「もっと何かできたのではないか」
そんなことばかり考えていました。
でも、ちいちゃんを見送ったときは少し違いました。
もちろん悲しかったです。
もっと一緒にいたかった。
それでも最後に、
「ちいちゃん、本当によく頑張ったね」
と思うことができました。
そして、自分自身にも、
「私もよく頑張った」
と言ってあげることができました。
完璧な介護だったからではありません。
失敗もしました。
できなかったこともありました。
それでも5年間、一緒に一生懸命生きました。
そのことだけは、自分で認めてあげてもいいと思えました。
元気なうちから、できる準備をしておきたい
猫との時間は、本当にあっという間です。
だから私は今、介護が始まってから慌てるのではなく、元気なうちから少しずつ準備しておくことが大切だと思っています。
たとえば、
- 定期的に健康状態を確認する
- 治療や介護に使えるお金を準備する
- 頼れる動物病院を見つけておく
- 家族と介護について話しておく
- 介護が必要になった場合の働き方を考えておく
すべてを今から準備する必要はありません。
一つずつでも、「もしものとき」を考えておくだけで違うと思います。
猫の下半身不随の介護でよくある質問
ここでは、ちいちゃんの場合の経験をもとにお答えします。
猫の状態によって必要な対応は異なるため、実際の介護については必ず獣医師へ相談してください。
Q. 介護にどのくらいで慣れましたか?
私の場合、圧迫排尿が「なんとかできる」と感じるまでには時間がかかりました。
最初のころは何度も病院へ相談しています。
「うまくできない=自分には介護できない」
ではありません。
私も失敗しながら少しずつ覚えていきました。
Q. 夜間の排尿はどうしていましたか?
これは猫の状態によって必要な頻度が大きく異なるため、獣医師に確認してほしい部分です。
ちいちゃんが安定していた時期は、獣医師と相談したうえで、就寝前と起床後を中心に対応していました。
状態が悪い時期には、夜中にも確認することがありました。
Q. 旅行や外出はできましたか?
介護が必要になってから、長時間の外出や宿泊はかなり難しくなりました。
短時間の外出はしていましたが、長く家を空ける場合には家族へお願いするなど、その時々の状態に合わせて対応していました。
排泄介助が必要な猫を長時間留守番させられるかどうかは、その子の状態によって違います。
担当の獣医師と相談し、必要であれば家族、ペットシッター、動物病院など頼れる先を考えておくと安心です。
Q. フルタイムで働きながらでも介護できますか?
私の場合は、会社員として働きながら介護していた時期があります。
ただ、簡単ではありませんでした。
通院、急変、排泄介助、睡眠不足など、仕事との調整が必要になる場面は何度もありました。
一人ですべて抱えるのではなく、家族、獣医師、職場、外部サービスなど、頼れる先を少しずつ増やしておくことが大切だと思います。
まとめ|完璧じゃなくても、5年間一緒に生きることができた


「1週間もたないかもしれない」
そう言われたちいちゃんと、私はその後5年間を一緒に過ごしました。
私の介護は、決して完璧ではありませんでした。
仕事との両立に悩みました。
食べてくれなくて不安になりました。
夜眠れず、心まで限界になったこともあります。
排泄介助がうまくできず、
「私にできるのかな」
と思ったこともありました。
それでも、わからないことは獣医師に聞き、家族にも助けてもらいながら、一日ずつ介護を続けました。
その積み重ねが、5年間でした。
猫が突然下半身不随になったときは、まず動物病院へ相談してください。
原因や治療、排泄介助、食事の方法は猫によって異なります。
私の経験も、たくさんいる猫と飼い主さんの中の一つの体験にすぎません。
それでも今、
「自分に介護なんてできるのだろうか」
と不安になっている方には、
最初から全部できなくても大丈夫です。
と伝えたいです。
私も最初はできませんでした。
何度も失敗して、何度も獣医師に聞き、家族にも助けてもらいました。
そうやって、ちいちゃんとの5年間を過ごしました。
そして、まだ愛猫が元気な方には、
「今から少しだけ準備しておこう」
と思ってもらえたら嬉しいです。
ちいちゃん、本当によく頑張ったね。
そして私も、よく頑張った。



私たちの5年間の経験が、今どこかで猫の介護に悩んでいる方と、その猫の小さな助けになれば嬉しいです。














